真心を大切に

 皆さまは年賀状を書かれておりますか?郵便料金の値上がりや、スマートフォンの普及により年々年賀状を出される方が減っている事は皆様もよく耳にされているのではないでしょうか。また年賀状を出す方も殆どプリンターで名前と宛先を印刷した物を出す方が増えております。私は手書きで筆をとって年賀状を書くことを5年続けております。これは手書きの手紙も含めてでございますが、真心を感じて頂けると感じたからです。 

 今の日本は便利なものがどんどん開発され、かつては人の手を借りなければ出来なかった・もしくは人と関わらなければ出来なかった事が出来る世の中になっております。例えば何か欲しい本があれば本屋に行かなくても、ネット通販で購入することが出来ますし指定した時間に商品を玄関先に置いてもらえます。それだけ世の中が便利になっている事は良い事ですが、それと同時に現代の私達は人との関わりが減り孤独を感じている人が多いのも事実です。かつての物不足で苦しんでいた戦後間もない頃の日本ではお互いに困った時は助け合いましょうという助け合いの精神がございました。物は無くても心が豊だった時代から「物で栄え心で滅ぶ」と言われている時代になりつつある今、私達が大切にしなければならないのは真心ではないでしょうか? 

 誰に対しても分け隔てなく誠実に接することで私たちが生まれながらにして持っている仏心を磨いていく必要があるのです。仏さまは誰に対してもまごころ持って接して下さり、正しい方向に私たちを導いて下さる存在です。ひとりひとりがまごころを持ち、人に接する気持ちがあれば幸せを多くの人が感じていける。そんな世の中を作ってまいりましょう。